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  • 加藤智津子 | Chizuko Kato

Empreinte de chameau🐪らくだの足あと

最終更新: 6月1日

🌙砂漠(Sahara)と砂漠の国、モーリタニアのお話🌙

その7「サハラの目」:ゲルブ・エル・リシャット (Guelb er Richat)-


モーリタニアでは「ハッサニーヤ」というアラビア語方言が話される。

ハッサニーヤで、「ゲルブ」は心臓、中心、「リシャット」は鳥の羽を意味する (エルは冠詞)。


「ゲルブ」は Inselberg(ドイツ語、仏語)=残丘と解釈する。

「残丘」とは砂漠のなかに孤立する丘や山。周囲よりも岩盤が硬かったために、断層運動や侵食にも

取り残された山のこと。

ハッサニーヤではそのような残丘の多くが「ゲルブ」と呼ばれている。

いつものように、アタールから四輪駆動車で出発し、Belle Etoile(野宿)は2泊。 

その後、エル・ベイヤードに向かう。友人にプレゼントの懐中電灯を渡し、石の動く坂道をガラガラと登り、

また石の転がるプラトーを走り続ける。

ようやく、ゲルブ・リシャットを見下ろす崖淵までたどり着く。中心部から25キロあたりの位置になる。

慎重に坂道を下りた。冬とはいえ日差しは強く、ラクダ草の繁るアカシアの木陰で軽くランチをとる。

4年前にはなかった砂丘に阻まれ、迂回。

ところどころで地表を撮影しながら走るが、3度めともなると、意外なものが見えてきて、とても興味深い。

中央のオーベルジュはやはり、閉まったままだった。

それにしても、何度来ても、この風景には感動する。

宇宙からは瞳に見える同心円状の丘陵が幾重にも続き、遠く霞む。


約9900万年前の白亜紀の時代、ゲルブ・リシャットは大量の熱水を伴うマグマの上昇を引き起こした

非常にまれな巨大火山活動から生まれ、ドームを形成した。

その後、水は割れ目に徐々に浸透することにより石灰岩の層を溶解し、長くゆっくりとドームは

崩壊していく。

更に、長年の侵食や風化によって柔らかい岩石部分が削られ、今日、サハラの目として知られる

円形構造になった。

この構造の層を構成するのは主に古生代(5億4100万- 約2億5190万年前)の珪岩

quartzite クォーツァイト)で、ほぼ石英からなる硬い岩石。NASAの衛星写真では青く見えている。

似た構造物はマリ、チャド、アルジェリアにも存在するらしいが、これほど壮観ではないようだ。

白亜紀は大陸が大きく移動する時代で、火山活動も活発だった。

ただし、ゲルブ・リシャットについては、溶岩は地表に達していない。


深さの異なるマグマの上昇に伴い、ゲルブ・リシャットには珍しい石が多く存在する。

これがまた、私を「サハラの目」に誘う。


Photo: モーリタニア アドラル州

      ゲルブ・リシャットの中心


Guelb er Richat」は様々な名前で呼ばれる

サハラの目、アフリカの目、雄牛の目、、、、

アンモナイトやモーリタニアのストロマトライトのようにもみえる

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© Chizuko Kato