

Empreinte de chameau🐪ラクダの足あと
🌴モーリタニア🌙 砂漠を旅する🌴 No.10 🐪加藤智津子 砂漠の雨 - ② 冬の夕方、白い雲が出てくるが、雲の位置は低い。 その日は、そのまま暮れた。 白い雲は雨の前兆だったのか、雨雲だったのか、翌日の夕方には空高く広がり、雨がパラパラ落ちてきた、、、、。 砂漠の野宿で困るのは雨と強風。 火が使えない! 運転手兼調理人は早々に、夕食の支度を始め、私は薪にするアカシアの枯れ枝を集めに行く。 暖をとるためと、お茶用に。 Photo:モーリタニア アドラール州 エル・ベイヤード 普段、草も生えない砂砂漠にジルジィールが茂る 砂漠の旅で雨を体験することはそうないが、深夜、雨まじりの風がしばし、テントを揺らした。 さすがに翌朝は寒く、焚き火の前で、お茶を飲み、出発。 太陽は雲のなかにぼんやりと輪郭だけが見える。 大粒の雨がランドクルーザーのフロントガラスを濡らし始め、運転手は珍しくワイパーを作動させた。 常に乾燥していた砂漠だけに、高湿度は何とも気分が滅入る。 昼食は、何度か訪れたアイシャ(*1)と呼ばれている巨大な石の中だった。 内側に立っ