Empreinte de chameau🐪らくだの足あと

その５ 「サハラの目」：ゲルブ・エル・リシャット（Guelb er Richat） - ①

モーリタニアのアドラル州、砂漠から宇宙を見つめる目がある！

「ゲルブ・リシャット」、単調な砂漠の風景のなかでシャトル乗組員のランドマークになっていて、

「サハラの目」とも呼ばれる。

目の大きさは直径約５０㎞。

地上から訪ねるのは直径２５㎞の、眼球でいえば「黒目の瞳孔」の部分にあたる。

それを型取るのは同心円状に幾重にか続く標高１００メートルほどの山々。

そして、「しろめ（強膜）」の部分はアドラルの険しい山からなり、「切れ長の目」に仕立てている。

更に、上瞼は Maqteïr（マクティール）砂丘が、下瞼は Ourane（ワラン）砂丘が縁取っている。

全貌は宇宙からしか見えない。

Photo：モーリタニアアドラル州　 「ゲルブ・リシャット」 のほぼ中央

　　　　　　見下ろすオーベルジュは閉鎖中（２０１９.１１現在）

　　　　　　手前は角礫岩　　　　　

最初に ゲルブ・リシャット へ行ったのは、ごく普通のルートで、ウアダンから東に向けて出発し、

「目」の南側から、下瞼にあたる砂丘を経て、四輪駆動車で約２時間ほど走った。

宇宙から撮影した写真が有名になっていた。

外郭の山に立つと考える、地上からここが「丸い」と、誰もが発想するのだろうか、、、

「ここへ泊まらない？」と誘ったのは、「目」の中心でオーベルジュを経営する女主人。

今なら、喜んで１日、２日は滞在したはずだ。

連日、４０度を超え、５０度にもなる５月、そろそろ、オーベルジュを閉じるのだと言う。

目の中心部の山に登ってみたが、砂よりも石が目立った。

奇妙な石を見ると、誰もが石好きになる。

何も知らないころで、珍しい石に狂気して拾い集めたのだった。

再び、三度、ここに来ることになるとは、、、想像もしていなかった。

　　NASA ： Web Site 「Richat Structure, Mauritania」

　モーリタニアのサハラ砂漠のなかから宇宙を見つめる目

CHIZUKOKATO